ボスマンルール①
海外のサッカーファンの人ならだれもが聞いたことあるのが「ボスマンルール(ボス万判決))です。
このボスマンルールというのはサッカー選手の移籍市場において非常に大きな意味合いをもつ判決でした。
聞いたことのない人のために紹介したいと思います。
ボスマンルール(ボスマン判決)とは1995年12月15日に欧州司法裁判所から出された判決の事で、ヨーロッパサッカーにおける歴史上の大きな分岐点ともいえる判決でした。
その主人公はベルギーリーグでプレーしていたひとりの無名選手「ジャン・マルク・ボスマン」です。
ジャン・マルク・ボスマン(ボスマン)は当時プレーしていた所属クラブとのトラブルをきっかけにベルギーサッカー協会とUEFA(ヨーロッパサッカー連盟)を相手に訴訟をおこしました。
ボスマンはベルギーリーグのRCリエージュというチームに所属していましたが、1990年6月に契約満了を迎えたが、当時財政難に陥っていたクラブはリーグが定める最低賃金(年棒約150万円)に大幅に減額した契約更新を提示したため、不服としたボスマンは当時フランスリーグの2部に所属してたFCダンケルクと移籍の話まとめました。
しかし当時の移籍のルールでは契約満了しても前所属クラブが同意しない限り移籍をすることが出来なかったのと、前移籍先のクラブに移籍金を要求する事が認められていました。
そこでクラブはこのボスマンの対応に不満が募り、移籍先のダンケルクに高額な移籍金を要求したため、移籍が破談になり、これに反発したボスマンもリエージュとの契約更新を受け入れなかったため、所属クラブがなくなるという事態になりました。
そこで先に紹介した裁判を起こし、全面勝訴を勝ち取りました。
その裁判の要求内容というのは下記2点です。
1:所属クラブは契約が満了した選手の所有権を主張して移籍金を要求する事ができない
2:EC域内での移動と就労を制限してはならないとい定めたEUの労働規約をプロサッカー選手にも適用される
この2点をEU法を専門とする弁護士ジャン・ルイ・デュポンと共にボスマンは訴訟をおこしたのでした。
結果全面的に認める判決が下されたことで後のヨーロッパの移籍市場において大きな影響を起こしていくのです。