ボスマンルール②

前のページに引き続き「ボスマンルール」についてご紹介します。

ボスマンルールの判決が下されて以降ヨーロッパのサッカー界は大きくかわりました。
最近よく言われるのがボスマンルール前とボスマンルール後ではヨーロッパのサッカーシーンが全く別物になったという事です。
今までは契約満了となっても選手が自由に移籍が出来ませんでしたが、ボスマン判決以降は所属クラブとの契約延長を拒否して契約満了をまてばフリートランスファー(移籍金がかからない)で移籍が出来るという選択肢が選手に生まれました。
つまりこれによって選手とクラブの力関係が劇的に変化しました。クラブ側としては今までは契約満了となってもクラブの許可がないと移籍できなかったのと、移籍する際に移籍金を得る事ができましたが、判決後はその縛りがなくなってしまったので、クラブ側とすればいい選手は事前に大幅な年棒アップを前提とした複数年契約をしないと、選手がクラブから移籍してしまうという事になってしまいました。
とはいえ年棒アップを出来るクラブは限られており、資金力の乏しい中小規模のクラブでは限界が生まれ、資金力のあるビッククラブや、5大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス)に必然とスター選手やいい選手が集まるようになりました。

また選手の移籍に大きく影響を与えたのがこのフリートランスファーでの移籍と共に決定された「外国人枠」の撤廃です。
外国人枠といってもユーロ圏内ですが、これまではどこのプロリーグにも自国の選手を除く外国人枠(1クラブ4~5人が一般的でした)というのが決められており、イタリアであろうが、イングランドであろうが、基本的には自国の選手がほとんどでした。
ですが、この外国人枠が撤廃されると移籍市場が一気に加速し、5大リーグを中心に多くのクラブが外国人選手を獲得していきました。
特にビッククラブと言われる資金力のあるクラブはその資金力にものを言わせてスーパースターをかき集めたチームを作っていきました。

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